地下鉄成増駅から徒歩0分の歯医者

顎関節症

「口を大きく開けない」
「口の開閉時に顎がミシミシいう」
このように顎の痛みに悩まれている場合は「顎関節症(がくかんせつしょう)」かもしれません。

顎関節症~症状と原因~

顎関節症とは顎の関節と顎の筋肉の病気のことです。
口を開く時に関節や筋肉が痛んだり、口を開けにくい症状があります。
一生のうちに約50%の人が経験すると言われている国民病とも言える症状です。

顎関節症は一時的なこともありますが、放置しすぎると他の体の悪い症状につながる可能性があるので、歯科で治療を行いましょう。

顎関節症の主な4つの症状

顎関節症の症状は主に以下の4つです。
①顎を動かすとカクカクと音がする
②口が大きく開かない
③口を開けるときに顎に引っかかりがある
④顎に痛みがある

この症状に一つでもあてはまる場合は顎関節症と診断される可能性が非常に高いでしょう。

ちなみに顎が痛みや口を開きにくいと症状は、顎関節症以外だと親知らずの炎症や他の病気によって引き起こされる場合もあります。
そのため、歯科医院ではX線撮影やCTを使って正確に診断する必要があります。

顎関節症を引き起こす主な原因

顎関節症の原因は様々なものがあり、主に以下のものがあります。

  • 歯ぎしり
  • くいしばり
  • 歯並びが悪い
  • 噛み合わせが悪い
  • ストレス
  • 外傷

顎関節症を引き起こす原因はこれが全てという訳ではなく、様々な要因が密接に絡まりあって起こっていると考えられています。
こういった要因が一つだけではなくいくつも重なり、顎の力を超えると症状が出るという考え方が一般的です。

顎関節症の治療にかかる費用

顎関節症の治療は治療方法によって一部保険が適用されます。
X線診断とマウスピースを使った「スプリント療法」であれば保険適用内で治療が可能です。
スプリント治療の料金は、5000円〜10000円程度です。

顎関節症の主な治療法

顎関節症の治療法は主に以下の4つです。

  • マウスピース・スプリント療法
  • 理学療法
  • 薬物療法
  • 生活習慣の改善

顎関節症の一般的な治療法はスプリント療法ですが、必ずしも症状が改善されるとは限りません。
基本的には複数の治療法を同時に行なって顎関節症の治療を行います。

マウスピース・スプリント療法

顎関節症の治療は、マウスピースを使った「スプリント療法」が一般的です。
スプリント療法は、睡眠中にマウスピースを装着することによって、歯ぎしりやくいしばりによる顎の関節・筋肉への負担を軽減させる治療方法です。
顎関節症はスプリント療法によって症状は緩和されますことが多いですが、数週間経過しても改善傾向にない場合はその他の治療法を検討する必要があります。

理学療法

理学療法とは筋肉をほぐし、筋肉の疲れからくる症状を改善する治療法です。
理学療法には、物理療法と運動療法の2種類があります。
物理療法は顎の筋肉をマッサージしたり、低周波の電気を流したりする方法です。
運動療法は、顎の筋肉のストレッチや、顎の筋肉を鍛えるトレーニングがあります。
どちらも、理学療法は医療者の指導のもと行います。

薬物療法

薬物療法は鎮痛薬を服用して一時的に顎の関節・筋肉の痛みを緩和させる方法です。
症状に応じて薬の種類や服用方法が異なりますので、医師の指導通りに薬物療法を行うことが必要です。
薬物療法は根本的な解決にはならないので、スプリント療法においてマウスピースの装着で痛みがある場合は、薬物療法を並行して行うことがあります。

生活習慣の改善

生活習慣の改善をするのも顎関節症の治療法です。
本当に生活習慣の改善で治るのかと思われる方もいるかもしれませんが、慢性的な顎関節症治すには生活習慣の改善が一番である可能性も非常に高いです。
具体的には、頬杖やうつ伏せで寝る癖がある人はその習慣を直す必要があります。
ほかにも、デスクワークが長時間続く人も要注意です。
顎を引いた状態は噛みしめにつながりますので、イスの高さを調整するなどの改善が必要です。
生活習慣によって顎関節症の原因の場合、その他の治療法で顎関節症の症状を改善してもまた痛みが再発する可能性があります。
そのため、その他の治療と並行して生活習慣を見直すことが大切です。

顎関節症の治療期間

顎関節症の治療期間は概ね1〜6ヶ月ですが、大きく個人差があります。
顎関節症は生活習慣が影響する病気ですので、顎関節症を引き起こす生活習慣を直すのに時間がかかれば、その分顎関節症の症状が改善されるのにも時間がかかります。
顎関節症を治療を行うには治療だけではなく、患者様ご自身のセルフケアが重要です。

顎関節症は知らぬまに悪影響を及ぼしている

顎関節症の検査を行うと約60~70%に何らかの異常が認められます。顎関節症予備軍の人々です。
そしてそのほとんどの人は、顎関節症と無縁で過ごせます。
しかし悪い生活習慣を続けるうちに、顎関節症が発症する人もいます。
これはは、高血圧などの生活習慣病と同じです。

現代はストレス社会ですので、顎関節症を生活習慣病と認識して、悪い習慣を改善する必要があります。

顎にとって悪い生活習慣は、偏咀嚼、頬杖、うつぶせ寝以外にも長時間大きく口を開けたままだったり、硬いものを好んで頻繁にたくさん食べたりといったことが挙げられます。
これは、顎関節に直接強い負荷がかかります。
長い人生を快適な食生活をおくるためには、顎関節をいたわって頂きたいと思います。