こんにちは、成増駅前歯科クリニックです。
最近、日中や就寝中の食いしばり、歯ぎしりにより体の不調を訴える患者様が多く見受けられます。
朝起きた時に顎が疲れている感じがしたり、肩こりや偏頭痛を感じることはありませんか?もしかすると、無意識のうちに食いしばりや歯ぎしりを続けていることが原因かもしれません!
<歯ぎしり・食いしばりの原因と考えられるもの>
1ストレス
現代人は仕事や人間関係でのストレスを抱えやすいと言われています。さらに近年では新型コロナウイルスの流行などにより、閉鎖的な空間で過ごすことが多かったため、様々な要因からストレスを引き起こしやすくなり、歯ぎしりや食いしばりをしてしまう方が増えています。
2噛み合わせ・骨格の原因
歯並びのズレが原因となり、奥歯で強く噛み締めてしまったり、顎の位置がズレていることで、自分自身で噛みやすい位置を探すために歯ぎしりをしてしまう方もいます。
3習慣(クセ)
現代人はスマホの普及により、下を向いた姿勢の時間が長くなっています。それにより上下の奥歯が当たる時間が増えたことで奥歯を強く噛み締めてしまうことに繋がります。また、食事をとる際も、右噛み、左噛みなど自分の噛みやすい方でばかり食事をとることで顎のズレにも繋がります。
<歯ぎしり・食いしばりによる悪影響>
・歯が欠けたり、折れてしまい、最悪抜歯になるケースもある
・歯がすり減り、知覚過敏を引き起こす
・歯を支えている歯周組織に炎症が起こり歯周病を進行させてしまう
・肩こり・頭痛を引き起こす
・睡眠の質の低下
・咬筋の発達により、エラが張り顔が大きく見える
・詰め物・被せ物が外れやすくなる
これらの悪影響を軽減させるために、過去の記事でもお伝えした「マウスピース(ナイトガード)」というものを歯に装着していただく方法もありますが(マウスピースについては以前の記事を参考にしてください)、他にも「咬筋ボツリヌス治療」という方法を今回はご紹介します。
<ボツリヌス療法とは?>
歯科医院で行うボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌が産生するタンパク成分「ボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)」を筋肉内に注射する治療法です。
ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する心配はありません。
歯科のボツリヌス療法は、噛む機能を支える咀嚼筋の中の『咬筋』に注射をします。すると咬筋の過度な活動が抑制され、歯ぎしりや食いしばりの軽減、顎関節症の改善に繋がります。さらに、頭痛や肩こりを和らげる効果も期待できます。
外見を変化させる美容診療ではなく、「医療」としての治療です。
またマウスピース治療は違和感が強く装着が困難・・・というような方にも有用です。
<症例>
Before
After
症状:日中・夜間の食いしばりによる顎の疲れ、肩こり
治療内容:咬筋ボツリヌス療法
治療期間:3ヶ月
この患者様は日頃から食いしばりや噛む力が強いことを気にされており、顎や肩への疲れを感じていました。また、食いしばりにより奥歯が欠けてしまったこともあったため、歯を守るためにも咬筋の力のコントロールをしていきたいというご希望がありました。処置後は今までのような疲れや咬筋の張りを感じなくなり、効果が出ています。
費用:初回¥22,000(税込)(2〜4週間後に効果が出ているか確認し、必要があれば追加で注射します。費用はいただいておりません)
2回目以降¥33,000(税込)
ご興味ある方は一度ご相談ください