こんにちは、成増駅前歯科クリニックです。
今日は子どもの歯の生えかわりについてお話しします!
お子さんの乳歯がグラグラしてきたり永久歯が見えてきたりすると、成長を感じる反面、歯並び大丈夫かな?とか、遅くないかな?と心配になることもあると思います。
なので、一般的な生えかわりの時期やそのときに注意したいポイント、虫歯予防のコツをお伝えしていきます。
<歯の生えかわりはいつから?>
乳歯は全部で20本あります。これが6歳頃から徐々に永久歯に生え変わり、12歳頃までに28本(親知らずを除く)が生え揃います。
生えかわり開始時期は6歳前後が一般的ですが、早い子もいれば遅い子もいます。半年〜1年のずれはよくあることなので、ほとんどの場合心配はいりません。
反対側の同じ種類の歯と、生え変わる時期が1年程ずれている場合は、一度歯科医院で診てもらった方がいいかもしれません。
<どの歯がいつ生え変わるの?>
・6〜8歳
まず下の前歯が生えかわり、その後上の前歯が生えかわります。同じ頃に、6歳臼歯(第一大臼歯)と呼ばれる奥歯が生えてきます。6歳臼歯は子どもの歯から生え変わるのではなく、子どもの歯の奥に生えてきます。なので、気づかないうちに生えてた!なんてこともよく聞きます。仕上げ磨きのときに要チェックです!
6歳臼歯は非常に虫歯になりやすく、生え変わり期の最大の要注意ポイントです!!
後ほど詳しく説明します。
・8〜10歳
上下の側切歯や犬歯が順番に生え変わる時期です。個人差が特に出やすい時期です。
・10〜12歳
奥歯の生えかわりが完成します。12歳頃に12歳臼歯(第二大臼歯)と呼ばれる奥歯が生えてきます。(親知らずとは違います!)

<生えたばかりの歯(幼若永久歯)が虫歯になりやすい理由>
生えたばかりの歯のことを、『幼若永久歯』と呼びます。この時期の永久歯はとっても虫歯になりやすいのです!!
↓ ↓ ↓ 虫歯になりやすい理由 ↓ ↓ ↓
・エナメル質がまだ薄く、酸に弱く歯が溶けやすい
・歯の表面の溝が深く、汚れが溜まりやすい
・生えかけの時は歯茎に埋もれてしまっているため、磨きにくい
などが挙げら、『生え変わり期の歯は守りどき』なのです!
ここでしっかりと予防するかどうかで今後の歯の強さが大きく変わってきます!
では、この虫歯になりやすい時期に歯どうケアしていくのがいいでしょうか?
<生え変わり期に欠かせないケア>
①フロスは絶対に、絶対に!!必要です!!!
奥歯の虫歯の約8割は歯と歯の間から始まります。生えたての歯は酸に弱く、溶けやすいので、歯の間は1日1回でいいので、フロスを通すようにしましょう!
②フッ素入りの歯磨き粉を使う
フッ素は幼若永久歯にとても有効です
・エナメル質を強くする
・歯の再石灰化を助ける
・虫歯菌の活動を抑える
などの効果が挙げられます。
年齢にあったフッ素濃度の歯磨き粉を使用し(1000ppm〜1500ppm)最後に水ですすぎすぎないのがポイントです。せっかくのフッ素がお水で流れてしまうと勿体無いので、歯磨き後はペットボトルのキャップ1杯分くらいのお水で軽くゆすぐ程度でOKです!
③歯茎に埋もれている生え途中の歯はタフトブラシを使って磨きましょう
生え途中のため歯の一部が歯茎に埋まっているような場合は、ヘッドの小さなタフトブラシを併用するのもおすすめです!お子さんが磨いた後の仕上げ磨き用として使用するのがいいですね!

<仕上げ磨きは小学生でも必要です>
「仕上げ磨きはいつまでしたらいいですか?」とよくご質問いただきますが、小学校のうちは、できるだけ仕上げ磨きをしてあげてください!
小学生のうちはまだまだ本人のみの歯磨きでは技術的に不十分で磨き残しが多い時期です。また生え変わりの時期なので幼若永久歯もたくさんあり、虫歯になりやすい時期ですし、12歳臼歯という大人の歯も生えてきます。ぜひ、仕上げ磨きとフロスは保護者の方にしてもらいたいです。
では次に、生え変わり期によくいただく質問に答えていきます。
Q・乳歯が抜けないまま永久歯が生えてきてしまった、どうしたらいい?
A・これは本当によくあることです。特に最近のお子さんは顎の発達が不十分なため顎が小さく、永久歯が生えるスペースが不足していることから、乳歯が抜ける前に永久歯が裏から生えてきてしまうことが多いです。慌てる必要はないですが、乳歯が数週間経っても抜けないようであれば、一度歯科医院にご相談ください。抜歯が必要になることもあります。
Q・上の前歯が大人の歯に生え変わったけど、真ん中に隙間があって心配
A・上の前歯が生えてきたばかりのきは、真ん中に隙間があり、ハの字に開いて生えてくることもありますが、ほとんどの場合、他の永久歯が生えてくると自然と閉じてきます。
ただし、そのまま歯並びが悪くなってしまうケースもありますので、気になるときは一度歯科医院に相談してください。
Q・左右で生え変わりの時期が違う、子どもの歯が抜けてから大人の歯が全然生えてこない
A・生え変わりの時期は個人差がとてもあるので、左右の歯の生えかわり時期の違いは少し様子をみて大丈夫です。ただし半年以上違う場合は一度検査することもあります。
また、子どもの歯が抜けてからなかなか大人の歯が生えてこない場合も、個人差はありますが、大人の歯が生えるスペースが不足している場合や、埋まっている大人の歯の向きが変な方向を向いてしまっているとスムーズに生えてこれない場合もあるので、こちらも半年ほど生えてこないようであれば、歯科医院でレントゲン写真検査などすることがあります。
どんなことも、心配なことがあれば、一度ご相談ください!
<歯科医院での定期検診とシーラント>
お家での毎日のセルフケアが虫歯予防にはとっても大切になりますが、歯科医院でのケアも必須です。
シーラントといって、虫歯になりやすい幼若永久歯の歯の溝に樹脂を流すことで、溝を浅くし汚れを溜めづらく、磨きやすくしてあげることができます。特に6歳臼歯・12歳臼歯へのシーランとは有効です。
3〜4ヶ月に1度の定期検診もお忘れなく!痛くなったら歯医者に行けばいい、という時代はもうとっくの昔に終わっています!!今は予防の時代です。
・虫歯の早期発見
・フッ素塗布(歯科医院では9000ppm濃度のフッ素を塗布できます)
・生え方のチェック、歯並びの相談
・歯だけでなく舌の動かし方やお口周りの筋肉の使い方、呼吸のチェック(お口ぽかんになってないかな?)(これらは顎の発育にとても関係しています)
歯の生えかわりの時期は一生で最も虫歯になりやすい時期です。だからこそ、定期的なプロのチェックが大切になってきます!
生えかわり時期に生えてくる大人の歯はもう生え変わることはなく、一生使う歯です。
生涯自の歯で、美味しく、楽しく、健康に、食事をするためには、健康で強い歯があってこそです。
当院では、お子様の大切な歯を守っていけるよう、適切なアドバイスや処置を行いますので、ぜひ検診を受けにいらしてくださいね!!
