こんにちは🦷成増駅前歯科クリニックです
皆さんは毎日歯みがきはしていますよね。それでは舌みがきはどうでしょうか?「え、舌なんてみがかないよ」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし歯だけではなく舌もキレイにしておくことは実はけっこう大切なんです…
舌みがきをすることのメリット
食べたり飲んだりすることで⻭が汚れるのと同じように舌にも汚れが付きます。白や⻩色、黒っぽい苔(こけ)のようなものを【舌苔(ぜったい)】と呼びます。凹凸がある舌の表面には、はがれた粘膜や食べカスなどがつきやすく、さまざまな細菌が増殖して舌苔になるのです。舌苔を取り除くことで下記のような効果があると言われています。
✴️口臭予防
口臭の原因の約6割だといわれている舌苔。舌苔は、舌についた食べカスや口の中からはがれた古い粘膜などで出来ています。これらの汚れが口の中の細菌によって分解される時にガスを発生し口臭をつくり出します。このニオイの元となる舌苔を舌みがきでしっかりと取り除くことで口臭予防になります。
✴️誤嚥性肺炎の予防
誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)とは、口の中の菌が誤って気管支に入ってしまうことで起こる肺炎です。体調を崩したり寝たきりになったりすると、舌苔の細菌は急激に増加することがわかっています。特に高齢の方は柔らかい食べ物を摂ることが多く、噛む力が弱まることで舌苔が蓄積されやすい傾向にあります。誤嚥性肺炎を防ぐ為にも、舌みがきで舌苔を定期的に取り除くケアは重要です。
✴️味覚障害の予防
舌苔が蓄積され厚みを増すと、味覚を感じにくくなる場合があります。舌の表面にある味を感じる組織【味蕾(みらい)】が舌苔で覆われてしまうからです。味覚センサーを敏感にするためにも、舌みがきは効果的です。
✴️腸内環境の改善
起床時は寝ている間の口呼吸や唾液の減少により、口の中の細菌が1日のなかでもっとも増殖した状態です。細菌が付いたまま朝食を摂ると、腸の疾患に関係する悪玉細菌なども一緒に体内へ送り込まれます。体内への細菌の侵入を防ぐためには、朝食前の舌みがきが効果的。実際に舌みがきをしていない人に比べ、舌みがきをした人の口腔内の悪玉細菌の数は減少しており、結果的に腸内環境が改善されたという報告もあります。
舌みがきのポイント
舌みがきを実施する際は、まず舌をしっかり濡らすこと。朝起きた直後など、舌が乾いた状態で磨くと傷つけてしまう可能性があります。また、ヘラタイプの舌ブラシはソフトな使い心地で舌を傷つけにくい上に、手入れも簡単な為おすすめです。その他、舌みがきを行う際のポイントとしては、舌をできるだけ前に突き出し、奥から手前に磨いていくこと。ちなみにこのとき吐き気を催すような場合は、舌の奥の方を磨く際、数秒間息を止めたり、口内の天井部分に触れないようにしたりすると良いでしょう。